毎日、毎日お酒ばっかり飲んでいる家族をもつご家庭の人は、本当に心身ともに苦労をすることが多いことと思われます。
アルコール依存症は、「不治の病」であり、「死に至る病」です。また、飲めば飲むほど飲酒量が次第に増えていき、症状は悪化の一途を辿ります。
アルコール依存症は本人の意思が弱いだけだと思われがちですが、依存症は病気であり、意思の強い弱いに関係はありません。
そのため、アルコール依存症を克服するためには、本人の意思だけではなく、依存症をもつ家庭の家族の意識を変え、本人を病院や断酒会に繋げることが非常に重要になります。
本日は、アルコール依存症の家族に断酒を促すための家庭でできる方法についてご紹介したいと思います。
目次
お酒に合わない食事を考える
まず、アルコール依存症の家族をもつ人が行うべきことは、お酒がすすむようなおかずを作らないということがあげられます。お酒がすすむおかずを作ってしまうと、よりお酒が美味しくなり飲酒量が増えてしまいます。
お酒に合うおかずとは、例えばからあげ、ギョーザ、野菜炒め、生姜焼き、冷ややっこ、枝豆、漬け物、刺身といった居酒屋で良く出てくるようなメニューでしょう。これらのおかずはお酒に合うあまり、知らず知らずに家族の飲酒量を増やす原因になっています。
それでは逆にお酒に合わない食事とはどんなものでしょうか。
主なものに炭水化物系の食べ物はお酒に合いません。
例えばですが、うどん、そうめん、そば等の麺類はあまりお酒に合いません。特に冷たい麺の方がお酒に合いにくいと言えるでしょう。
また、丼ものもお酒に合わない物が多いです。特にお酒に合わないことでおススメなどんぶりは、三色ネバネバ丼です。三色ネバネバ丼とは、オクラ、とろろ、なっとうをご飯の上に三色に乗せただけの丼です。三色ネバネバ丼はビールや発泡酒などの炭酸系を飲む人に特に効果があります。なぜなら、ネバネバ丼を食べた後に炭酸系のお酒を飲むと、炭酸の泡がネバネバに反応して、口の中にブワッと泡が広がって非常に飲みづらく、お酒をまずくさせてしまいます。
お酒を不味い、美味しくないと感じさせることができれば大きな一歩でしょう。
お酒の前に、まずはしっかりお米を食べさせる
大酒飲みの多くの人は、お米を食べる前に、おつまみとお酒で一杯やってしまうことが習慣になっていることでしょう。
家族のお酒を辞めさせるために重要なことは、お酒が飲みたいという気持ちを、満腹感で満たしてやることです。
よく思い出してみてください。家族がお酒を飲みたがる時は、決まって空腹の時ではありませんか?
満腹に食べた後にお酒が飲みたい!という風になる人はごくまれでしょう。
まずはお腹を満たしてあげれば、お酒を飲みたいという気持ちは薄れてしまいます。
現に筆者も、お酒を飲む前にまずはお腹を満腹にするという方法でアルコール依存症から抜け出すことができました。
お酒を辞めるためには、まずはご飯をしっかり食べさせることが断酒への近道です。
説教ではなく、諭すように通院や断酒会への参加を促す
アルコール依存症の人に説教は禁物です。酒を辞めることを一方的に強く説教しても、無駄な反発を招き、そのストレスでさらに飲酒量を増やすことになりかねません。
それではどの様にアルコール依存症の家族に向き合えば良いのでしょうか。
一番良いのは、アルコール依存症の本人の話をしっかりと聞いてあげることです。いつかはお酒をやめなければいけないということは、当の本人も良くわかっているはずです。
まずは、お酒を飲んでいないシラフの時間を狙って、
何が辛くてお酒を飲んでいるのか、なぜお酒に逃げるようになってしまったのか。この先どうしていきたいのかを優しく聞いてあげてください。
その言葉に決して否定をしてはいけません。口をはさまずに良く聞いてあげましょう。そして、本人の口から「お酒を辞めたい」という言葉が出るまで待ってあげましょう。
お酒をこの先辞めるためには、「お酒を辞めたい」という本人の強い意思が重要になります。この決意無しに無理やり病院に連れて行ったり、断酒会に参加させても失敗に終わる可能性が高くなります。
まずは当の本人の「お酒を辞めたい」というその決意が必要なのです。
これには根気が必要ですから、あせらずゆっくり、何日かかってでも相手の言葉を聞き続けてあげましょう。
本人の口から「お酒を辞めてもとの生活に戻りたい」という明確な意思が示されたところで初めて、では病院に行こうと促してあげましょう。
断酒が成功している間はとにかく褒める
お酒を辞める決意を家族が行い、断酒の日々が始まって一安心、、、
というわけにはまだまだ行きません。冒頭でもお話した通りアルコール依存症は「不治の病」であり、一度依存症に陥った人は、二度とアルコール依存症が完治することはありません。
あくまで、「断酒」の継続によって依存の症状がでないようにしているだけと言えます。
つまり、アルコール依存症を治療するためには「一生の断酒」が必要になります。
断酒中にお酒を一度でも飲んでしまう事を「スリップ」という風に言いますが、一度スリップしてしまうと、もとのアルコール依存症の時の生活に逆戻りです。
そこで家族ができることは、とにかく依存症の本人が断酒を継続できていることを褒め続けることです。褒めることで断酒を継続できているという事が次第に自信になっていくことでしょう。
自信は未来への挑戦につながります。
家族の断酒の継続を応援し、褒め続けてあげましょう。
いかがでしたでしょうか。
アルコール依存症は本人だけの問題ではなく、家族の問題です。
家族が本人にどれだけ関わってあげられるかで、依存症から脱却できる可能性は高まることでしょう。
ただし、あまり過保護になりすぎて、本人の世話を何から何までやってしまうと逆効果になることもあります。
自分のことは自分でやるという自立心をもたせた上で、支えられる部分は家族が支えるというスタンスで、支援を行いましょう。
それでは本日は以上となります。
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